2020年09月29日

短歌人2020年10月号掲載歌

援交とプチエンジェルと未解決東電OLが渋谷でよぎる
ENEOSに燕の雛が三羽いる繁盛してるこのスタンドは
鍋混ぜるボルシチの素投入しビ−ツの形知らずに混ぜる
奥歯にて種をぶちぶち噛みしめて屋久島おもうパッションフル−ツ
左千夫ってあの左千夫かあアララギの野菊の墓のあの左千夫かあ
posted by 庭鳥 at 18:57| 東京 ☁| Comment(0) | 短歌人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月29日

短歌人2020年9月号掲載歌

たんぽぽの綿毛のような腹見せて雀落ちてたオブジェの影に
背負われた姫ではないがベランダの茗荷の葉先しら玉が浮く
お会計待ちながら飲むめかぶ茶に女子会の熱ゆるまる夜長
五階から遙かにのぞむオケピットあこがれ映し照るヴァイオリン
手付かずの米が十キロあるのだと強い気持ちで雨音を聞く
posted by 庭鳥 at 14:20| 東京 ☀| Comment(0) | 短歌人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月28日

短歌人2020年7月号掲載歌

お向かいのベランダに咲く鉄線が今は初夏だと教えてくれた
駅前のビルの広告消されても痕がくっきりほのぼのレイク
連休は帰らないから そうだなあ父が頷く電話の向こう
もつれずに次亜塩素酸ナトリウム言えますかねえテストしようか
今頃は大阪にいて弁当を買って劇場こもってたはず
posted by 庭鳥 at 16:40| 東京 🌁| Comment(0) | 短歌人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月24日

短歌人2020年6月号掲載歌

しゃきしゃきと水菜を嚙めば喉のおく水菜のやつが食いついてきた
枝毛より白髪が目立つ歳になり女子高生は氷河期のまま
減反を非難していた母の声よみがえる夜 里芋を煮る
文フリもコミケも消えた自粛から逃げて秋まで飛んでいきたい
コンビニも自粛していた丸ビルの地下通り抜けおろしたお金
posted by 庭鳥 at 17:35| 東京 ☀| Comment(0) | 短歌人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月28日

短歌人2020年5月号掲載歌

春ついに手元に届くかたまりのめかぶ刻んでお湯注ぐとき
自転車の鍵ぶら下がるキ−ホルダ−北茨城の鮟鱇だった
鳩マーク遠くに見えてベニマルかヨ−カド−かと県をまたいで
あの鳩はどこの店だろどこの県TXが高架過ぎつつ
えっみんなそんなにイオン好きなんだ短歌にまでも読み込むくらい
posted by 庭鳥 at 22:02| 東京 ☀| Comment(0) | 短歌人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月28日

短歌人2020年4月号掲載歌

年末の実家の話題 新潟の従姉妹の夫が村議になった
父ですらあそこは村であったかと何とも言えずもれるため息
村議会だよりググった十人のひとりとなった親戚の顔
始発待つホームで細い月を見る風に吹かれてぽきり折れそう
大寒の翌日ついに風強く今夜も芹を買おうと決めた


三角點に「向こうから来た」という小文が掲載されています。
posted by 庭鳥 at 09:39| 東京 ☁| Comment(0) | 短歌人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月28日

短歌人2020年3月号掲載歌

勝田行き常磐線を待ちながら風に流れるマイスタ−ジンガ−聞く
丸善のエスカレ−タ−くだるとき口内炎が舌でひりつく
キャリ−引く音ついてくる駅地下のコインロッカ−脇を通れば
「白鳥の湖」きこえ佐貫駅 越冬スワン沼に着いたか
正月を感じるときはテレ玉の政財界人歌謡祭かな
posted by 庭鳥 at 18:53| 東京 ☀| Comment(0) | 短歌人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月29日

短歌人2020年2月号掲載歌

饅頭のようにふくれた岩船麩その酢の物を食べた祖母宅
由来には北前船とあるけれど庄内麩とは似つかずふくれ
昆布屋が二軒並んでいたはずのなんばウォ−ク一軒になり
冬のため大根を干すベランダに洗濯ネット包む大根
大根に雨粒あたる音がするまだ萎まない大根打たれ
posted by 庭鳥 at 17:51| 東京 ☀| Comment(0) | 短歌人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月28日

短歌人2020年1月号掲載歌

ゆうちゃんの名が分からなく故人へと金送ったと言う父を見る
くまちゃんやモンスケという親戚の名前と縁の濃さを知りたい
警報が川の数だけ鳴り響く遠い川から避難勧告
探すほど言葉はなくて見るものが変わらず見えるかさついた指
富士そばの出汁のにおいにくすぐられ今夜うどんにしようと思う

posted by 庭鳥 at 20:35| 東京 ☀| Comment(0) | 短歌人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月02日

短歌人2019年12月号掲載歌

月おぼろ疲れ目なんだ思う夜くたびれたのは空かもしれず
はるかなる唐土まで、と言われたらLCCはいかがと返す
長安と思えば心浮き立って西安行きのフライトさがす
残業の憂さ晴らさんとス−パ−の発酵ぬか床抱えて帰る
奥州の亀の子せんべいみたいだと黒瀬戸を見る黒々と照る


十二月の題詠(切手を詠む)で佳作をいただきました。

真新し小切手帳をめくっては新人は押す社名ゴム印
posted by 庭鳥 at 17:08| 東京 ☀| Comment(0) | 短歌人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月24日

短歌人2019年10月号掲載歌

龍王の棲む池とろり緑してすぐ目の前の海とは違う
海に道見えるだろうか潮引いているのだろうか自転車を漕ぐ
玉として乙女が拾う石だろか乾いた海の底踏みながら
慎重に第一歩踏む岩ぬれて貝付小島きた道を見る
六キロの重り被せたパイロンを片付けながら聞く蟬時雨
posted by 庭鳥 at 01:29| 東京 ☁| Comment(0) | 短歌人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月16日

短歌人2019年11月号掲載歌

今朝すごい雲を見ましてその影に何かあるかとバルスと唱え
お盆でも蟻運送は休みなく蟬せんべいに三匹がかり
もう少し賢い鳥になりたくて岩波文庫文選を買う
短歌とか俳句でさえも甲子園おおむかし出た簿記の甲子園
お値段が据え置きのままマット紙は微妙に薄く少し茶色く


11月号では8月号の「20代・30代会員競詠」評があり、庭鳥も特集に出した連作のうち以下の短歌に評を頂きました。

窓際に貼りつく人ら懐に春の海行くマリンライナー
posted by 庭鳥 at 09:30| 東京 ☀| Comment(0) | 短歌人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする